Wakao & Associates, Inc.
| HOME | SITEMAP | CONTACT US |    
NEWSProfileData LibraryPersonal Activityblank


Personal Activity
磁針 コラム
JACAL会
シーホースクラブ
JOVA
オーロラファンデーション

 年代別
 Generation distinction

日米・地域のWA

磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

 記事題名表示本文一覧表示

スレッド表示

[97] テロの向こう側に (臨時原稿)  2011/03/22 15:57:02
掲載日:09/22/2001  E-Mail  Home
 9月11日火曜日、この日をアメリカは永久に忘れないだろう。4機の旅客機がハイジャックされ、ニューヨークのランドマーク、ワールドトレードセンターと国防省の建物が同時テロ攻撃にあった。一瞬にして5000人もの犠牲者を出したこの事件は世界を驚愕させた。

 人々のリアクションは、(1)驚きと怒り、(2)犠牲者への哀悼、(3)テロへの報復攻撃支持、であった。事件と同時に、多くの人達が献血に列を作り、車や家々に国旗を掲げ、胸にリボンをつけ、献金をし、非常時に一丸となるアメリカを目の前にみた。大統領には即座に報復攻撃への権限が与えられ準備は着々と進められている。

 事件後1週間を経過したあたりから生活はようやく正常に戻り始めた。それと共に少しづつではなるが「テロに対する報復攻撃は新たな憎しみと更なるテロを引き起こす。エンドレスの争いを避けるためもっとほかの道を探そう。」という声も紹介され始めた。

 アメリカにとって卑劣なテロもアラブの人達にとっては正義であり犯人は英雄である。多くは岩山と砂漠の土地ゆえに物欲を遠ざけ神への祈りと精神世界に目を向けさせようとするイスラム教、悲劇はそこに石油が出たことから始まった。

 とたんに欧米からの石油利権に絡む様々な介入が始まり、貧富の差は天文学的に開き人々の生活は激変して翻弄された。やがてイスラエルが建国され長年そこに住んでいた人達は家や土地、職を放棄させられた。テロや争いは日常茶飯事となり、多くの難民が溢れ、聖地への異教徒軍の進駐さえ行われた。彼らにとってアメリカに象徴される外部からの圧力はアリを踏み潰す象に見えるだろう。利権にまみれた自国政府への不満はイスラム原理主義へと人々を駆り立て、テロは正式な外交ルートを持ちようもない自分達の主張を表明する唯一の手段ということになる。「アメリカよ、痛みを知ったか。これが我々が日常お前達から受けているものだ。」

 アフガニスタンへの報復攻撃の報が届くや10万人を越える難民がパキスタン国境へ殺到したという。この人達は自分の仕事を捨て、家を捨て、住み慣れた土地を捨てて家族や自らの命を守らざるを得ない。その恨みは理非を超えてアメリカに向かう。たとえ首謀者と目される犯人や庇護国を抹殺したとしても問題は解決するであろうか?このような思いを抱いている国は数多くありそのような人達すべてを抹殺するわけにはゆかない。

 水と油、まったく溶け合わない二つの世界が話し合いで心を許し合うということはあり得ない。根本的にはその地の人々の生活が安定することだが、膨大な時間と努力により、思いやりと寛容の精神で多くの折衝を重ね、多少なりとも相手を理解し尊重し、どこかに均衡を見つけてゆく。その均衡を絶え間ない努力で崩れないように保ち修復して行く。これが唯一の解決法かと思う。道は気の遠くなるほどはるかかなたであるが一歩づつ歩くしかあるまい。今こそ人類の英知が問われている。
[削除] [編集]  


Copy Rights 2002 WAKAO & ASSOCIATES All rights reserved. wakao@wakao.com