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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[72] パナマ運河の返還  2011/03/22 15:37:31
掲載日:01/18/2000  E-Mail  Home
 パナマ運河のレクチャーで講師が最前列の人を指した。「あなた立って下さい。」一人おいて、「あなたも立って下さい。」又一人おいて「あなたも。」5、6人の人達が一人おきに立たされると、講師は聴衆を見回した。「皆さん、パナマ運河は実に7フィート毎に一人の犠牲者が出たのです。7フィートごとですよ。皆さんが今通過しているこの運河は二万人の犠牲者と巨大な資金を費やした世紀の大事業の成果です。」

 船はゆっくりと第一ロック(閘門)に入って行った。全長一千フィート、幅百十フィートのロックの水門が閉じられると注水が始まり、見る見るうちに5万トンの巨体がせりあがっていく。やがて水位が第2ロックと平衡になると、水門が開いて次のロックへ入って行く。いったい誰が考えたのだろう。3段階の閘門で85フィートを持ち上げ、人工の湖を渡って3段階で降りるということを。太平洋から大西洋へ、大西洋から太平洋へ僅か五十マイルの距離で南米のホーン岬を回ることなくショートカットして両洋を結んだ役割りは大きい。

 それまで漠然とした知識しか持っていなかった私は、実際にパナマ運河を船で通過する機会を得てその全容を知り改めて大工事に驚いた。このパナマ運河が1999年12月31日、アメリカ政府からパナマ政府へ返還された。大晦日を迎えてミレニアムとY2K問題で大騒ぎの世間にはそれほど大きく取り扱われることもなく「ひっそりとした」返還式だった。それに先立って行われた12月14日の事前返還式には、オルブライト米国務長官と共に返還の立役者カーター元大統領が出席した。

 航空機輸送が発達した今日、運河の重要度は薄れつつある。しかし、一日約40隻、年間一万四千隻が利用するパナマ運河は依然としてその輝きを失わない。返還が決定された後、年月をかけて現地化を進めてきた運河関係者達は、今後のパナマの自主運営に自信を持っている。パナマ運河の自主運営はパナマ政府のみならず中南米の人々に自信を与えるに違いない。パナマの誇り、中南米の星、パナマ運河は今後も燦然としてとして輝き続けるだろう。
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