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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[33] 子供たちにもっと遊びを  2011/03/22 15:07:39
掲載日:07/08/1997  E-Mail  Home
 日本を恐怖のどん底に陥れた神戸の土師淳君殺害事件は、容疑者が顔見知りの中学生だったとわかって更に人々にショックを与えた。知人宅では、中学生の容疑者が淳君の頭部をのこぎりで切り離した後、風呂で洗ったというニュースを聞いて、子供が「お母さん、僕もう日本へは行きたくない。」と涙を流したそうだ。これが正常な感覚で、容疑者の感覚は狂っているとしかいいようがない。

 日曜の夜。テレビ番組「ひとつ屋根の下」の最終回、不治の病に冒された小雪が、骨髄移植を前にして兄弟一人一人に逢う場面があった。最後の別れを覚悟した小雪だが、一人一人に話し掛けるのは相手への思いやりばかり。小さい頃から人一倍辛い目に遭って来た。いつもひとりで悲しい思いに耐えて来た。だから彼女には人の痛みが、人の悲しみがよく見えるのに違いない。死を覚悟してなお人を励ましつづける彼女の姿に多くの人が感動したことだろう。

 今の子供達は友達と遊ぶ機会が極端に少ない。学校から帰ると塾があり、その他にピアノを習ったり、そろばんを習ったり。親の競争心に駆り立てられ、ひたすら走る競走馬のようだ。

 子供たちには遊びの時間が必要だ。子供は遊びを通じて様々なことを感じ学ぶ。喧嘩して殴り合うことで他人の痛さがわかり、悲しみを経験することで他人の悲しみがわかる。苦しみに出会うことで他人の苦しみを推し測ることが出来る。人は、自分の体験したことや自分の見聞きしたことを尺度として物事を判断するからだ。

 受験戦争、塾通い、遊びはテレビゲームにインターネット。人に接することが少なく、内なる世界に住む者は想像によってどんどん心の中に自分の世界を広げて行く。やがて現実と想像は区別がつかなくなり、異常な行動となって現れる。異常と受け止めるのは周りであって、本人にとっては当たり前のことなのだ。想像力豊かに生まれついた者ほどその傾向がある。普通は、現実の世界に触れ、様々な人と出会うことにより自分の考えを正したり、新しい見方を身につけたりする。

 核家族化で、ただでさえ世代を超えた家族親族との触れ合いが希薄になっている中で、コンピューターゲーム、マルチメディア社会の到来で皆と遊ぶこともなく、ますます孤独な時間を過ごすことが多くなった子供たち。今回の事件はこのような社会への警鐘ではないだろうか。
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