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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[27] 内部牽制システム  2011/03/22 15:04:01
掲載日:03/05/1997  E-Mail  Home
 最近、新聞紙上で金銭に絡んだ不正事件が多い。明治大学ラグビー部の寺西監督は、コーチ時代に一部の部員の親から多額の金品を受け取ったと解任された。官僚では厚生省の岡光次官のスキャンダル、政界では山口議員、オレンジ共済の友部議員など数え上げればきりがない。他にも農協の女子職員の多額使い込み、某商社社員の銅取引による多額損失や某銀行のニューヨーク支店の多額損失事件など、表面に現れたものだけでも相当な数に上る。少額の被害は極秘裏に内部で処理されるから実態はもっと多くなる。

 先日、ある公認会計士に「日系企業における社内不正事件の傾向と対策」というタイトルでセミナーをしてもらった。セミナーは「そんな手口が会ったのか」「言われてみればうちも危ない」とか実に様々な実例が紹介された。

 これらの不正事件に共通なのは、社内で相互牽制システムが働いていないということである。ある会社では女性社員が使い込みをしたのでクビにした。被害金額取り戻しの訴訟の準備をしていたところ、当人が夫と共に会社に現われた。「妻は会社にはめられた。わざと内部牽制を緩くしておいて出来心を起こさせた。これから会社の社長を訴える」といわれた会社側ではびっくりして提訴を取りやめた。

 不正の初めは一寸した出来心、「ちょっと借りておこう。後ですぐ返せばいい」「自分はこんなに働いているのだからこのくらいはいいだろう」これがだんだん感覚が麻痺して大きくなり、やがて自分でもどうしようもなくなる。

 アメリカは多民族国家、民族が違うことは価値基準・判断基準も違うということだ。だから不正が行われるのを前提に不正防止の業務システムが組まれる。例えば売掛金の回収だ。アメリカでは営業と売掛金の回収係を別にするのは常識だが、日本では「自分の売ったものは自分で責任を持って取ってこい」とばかりに営業が回収する。そこには内部牽制の働く余地はない。うちの社員に限ってという信頼があるだけである。

 不正を防止するためのシステムを作り、これを実行するのはトップの責任である。社員の不祥事で辞任するトップに同情論もあるが、普段から内部牽制のシステムをチェックするのが重要な仕事の一つだとすれば辞任は当たり前になる。願わくばその教訓を活かした不正防止のシステム改善案を残してもらいたい。
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