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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[18] ローズマリーの思い出  2011/03/22 14:57:51
掲載日:09/10/1996  E-Mail  Home
 ある日「親愛なる友へーーー」という書き出しで見慣れない手紙が届いた。家内が折り紙を通じて親しくしていたアイリッシュ系のおばあちゃん、ローズマリーの逝去を告げる手紙だった。彼女の願いにより葬儀は身内だけで、その代わりに一日みんなで集まって彼女を偲ぶ会を催すので、ゆかりの写真や思い出話を持ち寄って参加して欲しいという内容である。

 日曜日の午後、指定された家へ出向いた。次々と大勢の人達が訪れ、リビングもダイニングもキッチンもファミリールームも人でいっぱい。数えてみると50人以上の人達が集まっててんでに思い出話を交わしている。

 部屋には3ケ所に大きなボードが取り付けられ、今までの彼女の写真や記事がいっぱい。中には我が家で紙のチューリップを折り上げて私達と一緒に大きな笑顔で写っている写真も一枚混っている。ダイニングには別のボードがあり、参加者が一言ずつ彼女へのメッセージを書いて貼り付けるようになっている。テーブルには手作りのいろいろな食べ物や飲み物が用意され、お年寄りから小さな子供まで実にバラエティに富んでいる。入り口近くには彼女の略歴を印刷したものがバスケットに積まれており、表紙にはあの特徴のあるスマイルを浮かべた写真が貼られていた。

 彼女はとにかく明るい人で愚痴など聞いたことはなかった。昨年10月、出身地の東部へ嫁と孫娘の女三代の旅行をしたのが最後の旅行となったと聞いた。図書館や福祉の学校で働き、リタイア後も時間と体力の許す限りボランティアを続けたローズマリー。地方紙のコラムを受け持ち、旺盛な好奇心と独特のスマイルで常に人々を勇気付けたその人柄に打たれる。

 彼女にもらった月下美人が今年初めて花を付けた。その話をすると「一つの生命が終わって新しい生命が誕生したんだよ。甥のところにももうすぐ子供が生まれるし彼女の生まれ替りだね。」とホステス役の娘は語る。

 体調を崩してからは家族にしか会わず、友人知人にはいつまでも元気なままの自分の思い出を残そうとしたローズマリー。常に前向きに人生を楽しみながら人々を楽しませたローズマリー。私達にアメリカの良き一族の絆を見せてくれたローズマリー。彼女は今もどこかできっと顔いっぱいの笑顔を振りまいているに違いない。
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