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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[17] 熱闘甲子園  2011/03/22 14:57:10
掲載日:08/27/1996  E-Mail  Home
 国中を沸かせたオリンピックも幕を閉じ、日系社会のビッグイベント二世週祭も終わった。日本では夏の風物詩、全国高校野球選手権大会が終わった。結果は大方の予想に反して松山商業が優勝。筆者が松山出身と知っている友人が早速ビデオテープを貸してくれた。

 決勝戦は熊本工業対松山商業。3対2で迎えたクライマックスは9回裏、ツーアウト・ランナーなし。熊本工業最後のバッターは1年生の澤村、内角高めの球を力いっぱい振るとボールは高々と上がり、左翼ラッキーゾーンへ舞い落ちた。狂喜乱舞の熊本工業応援席、目の前の勝利の瞬間が一転して消え去り、茫然自失の松山商業応援席。チアガールは涙が止まらない。試合は延長戦へともつれこんだ。

 10回の裏、熊本工業の攻撃、再び試合は最大の山場を迎える。松山商業2年生ピッチャーの新田は2塁打を打たれ遂に降板、澤田監督の取った策はなんと2者敬遠のフォアボール、ワンアウト・満塁策である。一打出ればサヨナラ負けなので、ワンアウト3塁もワンアウト満塁も変わらない。むしろ満塁にしてあわよくばダブルプレーをという狙いだろう。前進守備の松山商業に対して熊本工業は強攻策、打ったボールは高々と上空に舞い上がり3塁走者はタッチアップ、代わったばかりのライトの返球はダイレクトでキャッチャーへ。滑り込んだ土煙の中で主審の右手が上がりタッチアウトの宣告。結局試合は延長11回、松山商業が疲れの出た園村投手から3点を奪って優勝となったが、正に一進一退、一喜一憂、手に汗を握る好試合だった。

 松山商業にとっては5度目、27年振りの優勝だ。27年前の決勝戦、松山商業と三沢高校の対決も凄い試合だった。試合は大田投手と井上投手の投げ合いで延長18回、再試合。延長戦に入ってからはどちらにも勝たせたい、どちらも負けるなと声援を送った。

 夏の高校野球というとあの時の興奮を思い出す。27年の年月は経っているが、テレビに映る球児達のキラキラ輝く真剣な瞳と応援席の熱狂は変わらない。日に焼けた黒い顔、一点に集中した邪念のない顔。叫び、狂喜、涙した応援席。数々の番組やドラマが時代の移り変わりと共に消えてゆく中で高校野球選手権大会は78回を数える。未だに毎回人々を感動させるのは球児達のひたむきさと共に予期せぬドラマが生まれるからだ。今年もまた球史に名勝負を刻んだ。
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