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磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

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[16] ティファナ誘拐事件  2011/03/22 14:56:34
掲載日:08/13/1996  E-Mail  Home
 朝オフィスにくると緊急ニュースが飛び込んできた。8月10日午後7時頃、メキシコのティファナで三洋電機の米国現地子会社「サンヨー・ビデオ・コンポーネンツ」の金野社長が誘拐されたというのである。ニュースによると金野さんは会社の親睦行事でベースボールに参加し、みんなとバーベキュー・パーティを楽しんだ後に短銃で武装した数人の男達に連れ去られた模様だ。

 1986年11月、フィリピンで三井物産のマニラ支店長若王子さんが帰宅途中に誘拐され、136日後に解放された事件を覚えている人も多いに違いない。あれ以来89年3月ラオスのビエンチャン、90年5月フィリピン、91年8月コロンビア北部、92年1月同じくコロンビア、3月パナマ、94年1月マニラと立て続けに身の代金目的の日本人の誘拐が続いている。

 事件のあった午後7時といえばまだ太陽の照っている時間で人通りも多い。ティファナといえば観光客も多いし日系企業の工場も多い。まさかというところで起きた誘拐事件である。日本大使館からはかねてより「出勤の経路や時間を変えるように」との注意が出されているというが、計画的に狙われればなす術もない。特に安全に気を配ることの少ない日本からくれば自衛は難しい。

 産業革命以来、近代工業は次から次へと人間に便利なものを創り出してきた。しかし、すべての人がこれを享受できる訳ではない。産業が発達すればするほど貧富の差は大きくなる。文明の利器もこれがなかった時代は何とも思わなかったものが、周りの人が持っているのに自分だけが持ってなければ惨めになる。ラジオやテレビでは毎日のようにこれでもかこれでもかと新製品を宣伝する。目の前に人々が考えてもみなかった世界を描き出し、人々の欲望を掻き立てる。一連の誘拐事件はこうした誘惑に負けた人間の欲望の爆発のようにも思える。

 以前は業務上の必要があってよくメキシコを訪れた。自分が出会ったメキシコの人達はみんな人が良くてはにかみ屋だった。大好きなメキシコでこのような事件が起きたのは悲しい。事件が一日も早く解決し、金野さんが無事に戻られるのを心から願わずにはいられない。そして早く大好きなメキシコが安心して訪れることができるようになって欲しいものだ。
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