Wakao & Associates, Inc.
| HOME | SITEMAP | CONTACT US |    
NEWSProfileData LibraryPersonal Activityblank


Personal Activity
磁針 コラム
JACAL会
シーホースクラブ
JOVA
オーロラファンデーション

 年代別
 Generation distinction

日米・地域のWA

磁針 -コラム-

”磁針”は日刊紙”羅府新報”に掲載されるコラムです。

 記事題名表示本文一覧表示

スレッド表示

[138] エンセナダにて  2011/03/22 20:21:58
掲載日:10/16/2004  E-Mail  Home
 メキシコはエンセナダでのアートキャンプに誘われて一泊旅行をした。

 サンディエゴの市内を通り国境を越えるとがらりと景観が変り路面が悪くなる。ティワナの街を抜け、峠を越えて混雑した工事現場を通り抜けると道もよくなった。下りきると街中へ入る。道路はやたらALTO(ストップ)のサインが多くフリーウェイはなかなか現れない。とうとう不安になって車を止め食堂のような店に飛び込んだ。

 30過ぎのお兄さんが「そこを右に廻ってカーブしている道沿いに真っ直ぐ行けばフリーウェイにたどり着くから」と教えてくれる。以前聞いた「メキシコ人は親切だからね。知らなくても道を教えてくれるんだよ。少なくとも3人に聞かなくては。」の言葉が頭の中をよぎる。それが顔に出たのだろうか「よし、俺が案内してやるよ。ついてきな。」と外へ飛び出した。相手はトヨタの新車バン、後についてゆくとなんとフリーウェイにまでは2マイルもあった。

 彼はフリーウェイまで先導して料金所の手前で車を止め、「これを真っ直ぐに行けば約1時間半でエンセナダだ。気をつけてゆけよ。」とチップを渡そうとする手を振り切って帰っていった。今までもメキシコ人の陽気さと親切にはたびたび出会っているが、この親切は身に沁みて嬉しかった。そのせいかバハ・カリフォルニアの沿岸沿いに走るフリーウェイは快適そのもの、緑は少ないが紺碧の海に岩礁に砕ける波が白く美しい。

 アートキャンプはエンセナダ市街の手前のホテル、コテージ風に1軒ずつに分かれている。裏は太平洋、沖には島が浮かび浜は白砂ならぬ丸い石だらけ、波が打ち寄せ引くたびにカラカラ、カラカラと音を立てる。

 夕方、浜辺に椅子を持ち出しカラカラとなる石の音を聞きながら悠久の時間に思いを馳せ水平線に沈む壮大な夕日を見つめる。やがて夕日は海面に一条の光の帯を描き、黄金色のLa Mira Mar(海への道)を演出すると静かに沈んでいった。
[削除] [編集]  


Copy Rights 2002 WAKAO & ASSOCIATES All rights reserved. wakao@wakao.com